【セッションレポート】ベイシアが目指す「クラウド化」周回遅れからデジタル先進企業への挑戦(AP-16) #AWSSummit
ふかさわです。 この記事はAWS Summit Tokyo 2023の"ベイシアが目指す「クラウド化」周回遅れからデジタル先進企業への挑戦"のレポートになります。ベイシア様はクラスメソッドが支援させて頂いているお客様です。
セッション概要
株式会社ベイシア 役員待遇 デジタル推進本部 本部長 兼 商の工業化推進本部 副本部長 亀山 博史 氏
クラスメソッド株式会社 代表取締役 横田 聡 氏「周回遅れにはメリットがあり、一気に最新のクラウド環境にかけあがるチャンスである」この考えのもと、食品スーパー大手ベイシアで DX を主導する亀山氏はデジタル化戦略を推進しています。クラウド利用の第一歩は何から始めたのか、クラウド化が進む中で企業風土、組織の壁をどう変革したのか、真価を発揮するクラウドネイティブ環境への移行など、現在も続いている挑戦についてお話いただきます。また アマゾン ウェブ サービス(AWS)活用、コスト最適化、内製化推進など、クラスメソッドによる支援内容についてもご紹介します。
セッションレポート
スピーカー: ベイシア亀山様
紹介
- 2020年に入社
- ベイシアとは
- カインズ、ワークマン、ハンズを抱える
- 国内第7位相当のグループ
- 社長は元楽天でデジタルに強い
デジタルの取り組み
- アプリで接点を持つ活用する
- 会員基盤が増えるとネットスーパー、EC、恵方巻やケーキ等を予約
- スーパーのトランザクションは大きい、1回に10数点買う
- データを活用してお客様によいサービスを提供する
- 楽天やマネーフォワードに接続していく等して、お買い物に付加価値を付けていく
- 週2回来店が週3回来店になるように
- 2020年アプリローンチし、ポイントプログラム、マーケティングオートメーション導入、各種バーションアップ等をやった
- 食品を扱う小売業で一番利用頻度が高いという記事も出た
- 商の工業化の取り組み
- 何もないところにデジタルを入れるよりも、既存のシステムを刷新するほうがはるかに難しい
- 店舗の中の業務をデジタル化
- 生鮮食品はJANコードすら無いが、ウォルマートはやってる
- 広い店舗なので品出しに時間がかかる - スマホを持って商品の番地を出す
- お客様は商品を安く提供することに魅力を感じるため、オートメーション化して省力化するのが大事
- 商の工業化 2.0
- ロボットとの協働品出し、自動調理、自動HACCPチェック
- Amazon Goも品出しは人間がやってる
- 結果、人間が楽になる
クラウド序章 はじめの一歩
- デジタル開発本部を立ち上げ
- 部下が一人も居ないので採用活動から、群馬の会社なのでハードルが高い
- できるだけ内製化したい(早く安くを目指して)
- オフィスを新設し、ジョブ型雇用を取り入れた
- 魅力づくりのため、クラスメソッド横田さんのアドバイスで外に出て年間40公演した
- 全部自分で一次面談して口説き、仲間集めした
- クラウド化は新しいシステムから行った
- 基幹系はグループ会社が行っていたが半年前に巻き取った
- データ基盤の活用は会社のあらゆるデータがインターフェースを挾んで活用していく
- 社内からはオンプレでリプレースしていくという話もあったがCloud Firstでいくと話した
- なぜクラウドか?社内でアンケートとった
- 物理サーバ 77%
- 保守切れ 60%強
- パンドラの箱があいた
- 今後30名の組織を150名にしていく
- 内製と外注が混在してるが内製を増やしていく
- エンジニアが足りないのでオフショアも増やしていく
- 採用エージェントがファンになってもらわないと群馬の会社に紹介してくれない
- ツアーを組んで群馬に来てもらって懇親会した
- ベイシアがIKEAやコストコを誘致してる
- エージジェントが良い会社だといってくれないと紹介してくれない
- 物理サーバーが好きなメンバーを呼んだ
- AWSハンズオン勉強会をやった(なんかできそうだと思ってもらう
- 良い文化を作る
- 明治にも欧米を見習って近代化してきた
- 心理的安全性をもった新しい文化を作って広める
クラウド第二章 見えてきた課題
- システムごとに業務要件や期待値を踏まえてパターンを選択
- 基幹系システムをクラウド化する時に心が折れることがある
- クラウドネイティブに置き換えていくプロジェクトを行う
- 古い独自フレームワークを解体していく
- 地場の企業と働いて産業活性したいという思想もある
- クラウド知らない方が多い
- クラウド以外の提案は受け入れなくするので学んで頂くと会話した
- 既存ベンダーとお別れするのは業務理解してる人たちと分かれる事になる
- CoEがあることでチェックが終わらなく、ボトルネックになりスピード低下になる
- サティフィフケーションモデルにする、理解してる人に権限を開放する
クラウド第三章 その先へ
- 内製化
- IT部門は戦略を描きにくい、なにがミッションか?
- 早い、安い、うまい - そのためにはクラウドネイティブや人の採用が重要、そして内製化
- 領域はまずはカスタマーオリエンテッドなしくみ
- 基幹系では店舗の業務、製造管理、店で使うスマホのアプリ
- バイヤーの目利き、MDも
- データ分析、IoTなどイノベーションの領域
- -40度の魚を唐揚げして100個の弁当作るなど従業員が大変な作業を自動化したい
- クラスメソッドの支援
- クラウド作るだけじゃない支援がある
- 3年後には内製化して、ビジネス部門に早く安くなったと言われる存在になる
クラスメソッドのサービス
スピーカー: クラスメソッド横田
- 今のクラメソッドはAWSめちゃめちゃ詳しいですという立ち位置
- 合わせて一緒にやるといいですよね
- 組織、企業風土、運用体制
- 技術支援のみならず周辺サービスを提供
- ガイドラインを渡す
- 育成採用支援
- コスト最適化
- セキュリティ/自動検知
- 結果、クラウド活用が早く進む、体制が整う、事業が前に進む
まとめ
生活を支える大きな企業でアジリティを上げるために、クラウド化や内製化を進めていました。 ”埋立地にビルを作るのは簡単だが、三軒茶屋を再開発するのは難しい”というような表現を使ってられたのが印象的で、新規に顧客向けのアプリを作って提供するよりも、歴史のある基幹システムやお付き合いの長いベンダー様など含めて新しい仕組みに変化していく方が難しいはずです。 また、採用に関してはエンジニアが足りないという声を多くの企業様から聞くこの頃ですが、さらに群馬の会社特有の距離的な課題もあり採用が困難なところ、公演をして回ったり、エージェントにツアーを組んで来て頂くなど、魅力を伝える活動もされていて実際に数十名の組織にないるのが印象的でした。継続的にアウトプットを続けて知ってもらう強さを改めて感じました。
関連して、クラスメソッドの子会社としてプロパゲートがあります。 IT人材の不足を解決するための組織ですので、よろしければご相談ください。